日本の友人、詩人の影山留都(かげやま・ると)さんから彼女のお手製カードを添付したイーメールが届く。とても可愛らしいロバの絵と共の彼女の詩を紹介したい
I received an email from my Japanese friend, the poet; Ruto Kageyama, with a handmade card attached. I would like to introduce her poem with a very cute picture of a donkey.
小さい白いロバ (ガザの小さいロバ)
小さい白いロバ オリーブの木陰で微睡むのが好き 子供たちが花輪を編んで 頭に載せた 花輪が耳にくすぐったい 耳を揺すると 子供たちが笑う 笑って輪になり歌って踊る
踊り疲れて 子どもたちは ロバのたてがみ優しく撫でる 小さい白いロバ 子供たちを背中に乗せて 夕日の道を ゆっくり歩く
小さい白いロバ 荷車引いた 乗るのは子供たち 背中にも一人 帰りの積荷は 花とオレンジ 子供たちが歌う たてがみを撫でながら
小さい白いロバ 迷子になった オリーブの木陰は失われ 爆撃で抉られた大きな穴 子供たちが花を摘んだ道 キャタピラーの踏み跡
小さい白いロバ トボトボ歩く 知らない場所を 荷車つけてトボトボ歩く 御者台には見知らぬ人 まわりは人混み 人々は逃げ惑う 小さなロバは どこに行けばいいのだろう
小さい白いロバ 花輪を載せてくれた あの手はどこ? 競って背中に乗った 子供たちはどこ? 子供たちの家は瓦礫になり 笑い声は もう聞こえない
小さい白いロバ 夢見るのはオリーブの木陰 子供たちを背中に載せて 花咲く野原で遊ぶ夢