O氏の治療歴, そして今これから。その24

8月16日、なんとか頑張りましてO氏のキモセラピーは一旦おしまい。翌週のスキャン、その結果でキモを続行するか終了するか、が、決定される。S君にしてみればキモは大概にしてほしい!それどころかずーっと服用している分子標的薬・ローブレナの減量を願っている。両足のくるぶしを中心のむくみはまずくない??むくみ防止の薬と、副作用で浮腫みの出る薬と、キモだ何だに拠る血栓予防の薬、、、O氏の左上腕には、この三回連続のキモセラピーによる副作用防止のため、お馴染のペグフィルグラスティム (損なわれた白血球を化学物質で取り戻す)の注射針設置の箱がくっついている。正確に翌日の午後6時半になると針が発動し(立ち上がり)自動ショットが なされる。

〜〜 さて、22日のスキャンとMRIの結果、頭の中は全く問題無し。がん細胞は相も変わらずそのままステイブルである、ちょっとは縮んだものも。肝臓の腫瘍はかなり落ち着いてはいるけれども ’肝硬変’ の疑い濃厚、数値が再び跳ね上がってしまっている。ってなわけですので肝臓専門の先生のアポも取ることやら、もう少しキモセラピー(タクソル)を続けましょう、とのお達し。来週からまた、3週連続のタクソル化学治療ですね。O氏のポヤポヤ頭は元々がウエービーヘアなので、見た目はキューピー人形のように可愛らしい。

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先日出かけたスタンフォードでは、どでかい一軒家と(部屋数が多くて覚えきれない’ 笑)周囲ぐるりの庭付きで1200ドルという家賃。破格値といえばそうなのでしょう、。airB&Bでも合宿所でもアーティストの貸しスタジオでも、何でもビジネスは可能だろうね、もしここを終の棲み家に決めるなら。

被さってくる樹々、山の頂の高さで林が連なっている。くねくね柔らかなカーブの道路沿いに牧場が現れる、それでもなかなかたどり着かない。、、、、、遠すぎる。ニューヨークには車で4時間はかかるだろうし、冬は雪の中だろうなあ。じっくり落ち着いて小説とかエッセイとかを書くには最高かしら、、ご縁なさそう。

ロケーションとか広さ、などで探すと大抵のニューヨーク物件は家賃が2000ドルより上、っていうことは日本円で換算すると約30万円の家賃?!随分昔に初めて来た頃は確か平均で4〜500ドル内外で大抵の場所やスタジオ、は借りられたっけ。日本のレントより随分安いんじゃない?って驚いたよね。今は、例えばS君たちの住む郊外・ニューバーグで(ニューヨークまで車、電車、バスいずれも片道1時間半かもっと)それでも日本円換算の20万近い家賃を払っているわけ。しかも、『え〜!安いね〜!』って言われることがしばしば。どうしたって絶対に変じゃない?

大家さんのご都合で、S君O氏の住む建物は売りに出されていた(!)。ニューヨーク市内はどちらかといえば店子擁護法律かな(なので、店子の立ち退きが生じても解決するのは時間がかかる)、なんとなく郊外は、大家さん擁護の法律のように感じられる。『予期せぬ引越し』という機運。きっと知らない間に次に運ばれるための用意ができていたのかな。じゃあ安心して良い物件が転がってくるのを待ったほうがいいね。 〜〜〜〜 続く