O氏の治療歴, そして今これから。その20

『根拠のない自信は大切』思わず拍手。この一節は、S君のお気に入りの闘病ブロッガーさんからの抜粋であります。グダグダ理由は良いから、まずは単純に自分を敬い自信を取り戻す。ことに、治療の過程で単純に、”治ってきている” と信じていよう。

ずいぶんと昔のこと、S君は、アンバランゴダ(スリランカ) に飛んだ。それはその地でとみに有名な、悪魔祓いの仮面舞踏を習うため。もっともポッと出の旅人に始めから伝授してくれる師は見つからない、その代わり地元の少年・少女の練習風景を日々眺めに出かけた。病気は、病魔という魔物がその人間に取り付くことで生じる、と信じられていた。そこで、それら体内に巣食う病魔を退散させるための仮面劇・悪魔祓いの踊りが発達したということらしい。

では、確実に病魔を怖がらせ、退散させるものはなにか 〜〜〜 ”笑い” なんですね。悪魔祓い(病魔払い)、このコンセプトに感動した血気盛んなS君はスリランカに飛んだんですね。

〜〜〜 さて、病院も一週間はお休み。O氏も一息入れられそうかな。しばらくは分子標的薬と抗凝固剤、浮腫みの落ち着くまでのウオーターピル、の3本立てで楽しくやりましょう。診療看護師曰く、治療による効果とその副作用のいたちごっこでいかにS君が日々憂慮しているかはよおくわかっています、とのこと。

O氏からも、”いかにS君がストレスを背負い込んでいるか、そしてそれはS君がO氏を深く愛するがゆえに、二人の間の距離感が密着してしまい、文字通り、毎分毎秒の一喜一憂状態。本当にごめんね、どうもありがとう” と泣きながら言われた。

いつだったか、こちらのヒーラー、Ms. F. V. に、『あなたの過去生は一度、ダイナミックヒーラーだった。そしてその危険なヒーリングの名残がある』と言われたことがある。今更のようにS君はその言葉を思い出す。つまり、相手の不具合な状態を全て肩代わりして自らの身体に移行させ、我が身を持って相手を完治させる。。。いや、それはないでしょう、だって、S君は自己免疫疾患もあれば左足の不具合もあるんです。でも、、、これらの事故が他者でなくて自分に起こって良かった、と真実思っている。そしてこのような介助人生活をO氏が与えてくれたのもありがとう。介助を通してS君は限界に挑む。介助の楽しさと介助の豊かさ、さらにまたアイディアが沸き起こる。

〜〜〜続く